恵比寿大黒屋日記

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zoom RSS うなぎのねごと

<<   作成日時 : 2010/07/27 00:33   >>

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旬じゃねえっての。

本日土用の丑の日です。
ご存じの方は常識として当然にご存じのことと思いますが
「土用の丑の日にうなぎを食べるとよい」
というのは江戸時代にエレキテルの平賀源内先生が考案したキャッチコピー。
そもそもウナギの旬は冬であって
夏はおいしい時期ではないのである。
それで夏はうなぎが売れないのでどうしたもんかと
うなぎ屋が源内先生に何か名案はないかと依頼した。
もともと「丑の日」には「う」のつくものを食べると夏負けしない
という俗信があったことに目をつけて
「う」のつくもの→「うなぎ」が夏負け帽子になる、と宣伝したというわけです。
だから本来はうなぎでなくとも「う」がつけば良いわけで
梅干しでもウニでも瓜でも、ウィンナーでもウィスキーでも?いいわけね。
今朝も仕事に出る前にDさんがつけていたTVのワイドショーで
「うなぎを食べて夏を乗り切りましょう」みたいな話。
その前に「稚魚が激減している」という話題にも触れてたが
それは「完全養殖に成功」という話題の枕で
「でも実用化まではまだ10年かかるそうだ」
となって「えー、10年も待つんですか〜」みたいな笑い話に。
笑い話じゃないだろう。
「稚魚激減」「完全養殖もまだ実用化メド立たず」と言いながら
「丑の日にウナギを食べて夏ばて防止」
と江戸時代のでっちあげキャッチコピーでヌケヌケと消費を煽るTVと
それをおかしいと思わない視聴者というのは
ホンマにどうしようもないなあ、と
ま、ちょっとウナギの寝床ならぬ、寝言です。

寝言ついでに、もう旬を過ぎた話題ですが相撲界。
昨日、注文していた本橋成一写真・小沢昭一監修「昭和芸能東西」が届いた。
門付け芸や大衆演劇、サーカス、小人プロレスなどに混じって
相撲の巡業の写真も。
私世代には懐かしい、現役時代の北の湖や千代の富士の姿が。
昔は巡業って野外でやってたんだよね〜。
お相撲さんみんな真っ黒に日焼けしてる(笑)。
いまどき日焼けした力士なんて見ないよね
巡業も体育館とかでやるから。
相撲ってのはね、「芸能」なんですよ。
スポーツでは無い。
土俵での勝負のおもしろさももちろんあるにせよ
ひとつには「常人離れした大きくて太った人」の「見せ物」でもあったわけだ。
それと、昔はあちこちの神社に奉納相撲をする土俵がつくってあったように
「神事」としての側面がある。
ゆえに、テニスやマラソンのようなスポーツとは別物であって
「興行」という呼び方をするわけです。
プロレスやボクシングも同じで、芝居やサーカスと同様に「興行」です。
まあ、他のスポーツも、プロ化して金儲けのための大会を開催するとなると
実質的には「興行」なのであって
ワールドカップもオリンピックも、立派な「興行」ですね。
「興行」は「見せ物」であって、単なるスポーツではない。
ショーアップはもちろん、八百長もあれば暴力団等の関与も当然あると思うのが
「常識」なんじゃないかと、「昭和芸能」時代を知っている世代としては思うのだが
どうにも「平成」に入る頃からどんどん社会の風潮は変わってしまった。
役者も近世以前は河原乞食と称される賤民で
芸能界というのはどれだけ華々しく見えても
「素性のまっとうな人間」が関わるものではない、というのが
まだ私の子供の頃の、「まともな」大人の常識であった。
芸能人はいろいろスキャンダルも起こして
今と同じように視聴者はその話題に飛びついたものだが
どこかで「芸能人なんだから仕方ない(どうせマトモな人間ではない)。」という意識があり
今のようにヘタすると引退・自殺に追い込まれるほどの
バッシングを食らうなんてことは、よほどの大事件でも起こさない限り稀だった。
勝新太郎が麻薬所持で逮捕されたときなど
「パンツの中に入ってた。なんで入ってたのかわからない」なんて
あの独特の憎めないふてぶてしさでとぼけて見せ、私たちを笑わせてくれたものだ。
芸能界はもちろん、プロレスや相撲の興行も
「祭の見せ物小屋」や性風俗の世界と地続きで発展してきたものなのだから
そこにヤクザが関係していることも、「常識」であった。
そのことは決して「悪」の側面だけではなく
社会の中から落ちこぼれたり、差別されたりした人の受け皿としても機能していた。
学校の成績がオール1だろうと、いや、そもそも学校にも行けないような境遇に育っても
または部落差別、外国人差別によって、一般社会では不利益をこうむっている人々
またあるいは、身体的なハンディキャップを持った人や、ムショ帰りの人。
そういった、一般社会での成功は絶望的な境遇に置かれた人でも
成功のチャンスがあり、また、すたーにはなれずとも
ほそぼそとでも食っていける仕事を与えてもらえる世界
それが「興行」の世界でもあっただろう。
それが無ければ飢え死するか犯罪者になるほか無いような「あぶれ者」の
逃げ込める場所が「興行」の世界でもあった。
それが「昭和」までは辛うじて残っていたように思うのだが
「平成」に入るあたりから、社会はまったく寛容さを失って
芸能人にもスポーツ選手にも
「セックス&ドラッグ」が象徴だったはずのロック・ミュージシャンにまで
一般人と同じモラルを要求するようになった。
スポーツも音楽もTVも映画も文学も
面白くなくなるのは当たり前というもんだ。
彼らは本来、一般人のモラルを飛び越えた所にいたからこそ
その芸や身体能力をもってモラルに縛られた一般人の心を魅了してきたのである。
彼らに、一般人と同じモラルを求めつつ
芸は常人離れしたものを見せろ、とは
視聴者様というのは本当に偉くなったもんであることよ。
昔と同様、様々なモラルに縛られる一般人は、今や彼らのことを
「こっちはいろいろ規制されて我慢してるのに
ちょっと芸能人だと思って好き勝手やりやがって、許せない」
といじめてストレス解消をやっている。
同じ一般庶民がモラルに縛られていると言っても
明らかにそのモラルも縛られ方も昭和と平成では変質しているようだ。
別に暴力団も麻薬も賭博も、ことさら奨励する気はないし
相撲部屋での「かわいがり」リンチで弟子が死亡などというのも困った話である
(このときより野球賭博の方が大問題になってしまうという
マスメディアの取り上げ方の問題もおかしいが)。
被差別者の拠り所となる一方で
差別を温存するシステムとして残るという側面もあるわけで
そこは問題でもある。
しかし、どうも平成に入ってからの社会の潔癖さは異様に過ぎる。
それが社会にとって良いとか悪いとかそんなことはよくわからんが
「あぶれる」ことさえ許されないのは
面白くない、のである、まったくもって。

さて、話を相撲に戻すが
すでに書いたように、芸能界やスポーツ興行の世界は
社会的差別を受ける側の人々にとって数少ない活躍の場であった。
だから、昔からプロスポーツの世界には、在日朝鮮人も多く
その中には誰もが知り、憧れた名優、名プレイヤーも数多い。
今、相撲界は、日本人が弱く、外国人力士ばかり活躍している。
それを、「今の日本人はだらしない。日本人が弱いから面白くない」
なんて言う人も多いわけだが
日本に暮らす外国人が増えて、その国籍も多様化している以上、これは当然の帰結でしかない。
色んな国の肌の色、目の色も違う外国人が
似合わないまわしを締め、ちょんまげを結って裸で相撲を取っているなんて
実のところ、見せ物的にはホントは面白い状況とも言えるんじゃなかろうか。
欧米人の力士は髪を染めている人もあるのじゃないかと思うが
金髪の力士がいたっていいんじゃないの。
相撲協会の問題は賭博とか暴力団との交友とかより
「興業」としての魅力を生み出せないアタマの固さにこそあるのではなかろうか。
小錦や曙が親方になれなかったように
外国人力士はどれだけ活躍しても
なかなか相撲協会の中では日本人並には扱ってもらえてないのだろう。
外国人の親方が増えたら、相撲も次のステージに踏み出せるかもしれん。
江戸時代の相撲と今の相撲はまた全然違う「興業」になっちゃっているんだし
たかだか云十年の大相撲を、伝統がどうこうと分かったような口を利く
横審も無駄だからやめちまえ。
品格云々言えるようなツラじゃないだろ、だいたい。
やくみつるとか(笑)。

***

本日は、一昨年、G8広島下院議長会議に対抗して
いや、もう対抗する気も無く、「G8なんか知ったことか」と無視して開催した
「H8」連続イベントの記録を
青原さとし監督が作品化する映画の追加撮影。
先日ラッシュを見ましたが、なかなかの傑作です。
シンポやイベントの記録の合間に
私やいさじ章子さんの路上パフォーマンス映像などが
ふんだんにコラージュしてあります。
今日はその追加映像を
平和公園周辺と、ヲルガン座前の路上で。
韓国人慰霊碑のところで数カット撮影する予定が
興が沸いてしばし踊ってしまいました。
慰霊なのか平和の祈りなのか、それともそんなの関係無い別の「興」なのか定かじゃないけど
踊り出したら、なんだか止まらなくなって。
ヲルガン座前では、「H8」のヲルガン座でのお芝居の際
芝居の前にやった路上パフォーマンスの再現。
脇を車が走る中、市電の線路上で白塗りで踊る。
沿道の住民や店の人が「なんだなんだ」と出てきて見物してたなあ。
踊ってる後ろを救急車が走り抜けていったのも
なかなかグッドタイミングな偶然。
こういう計算外の面白い偶然が起きるときというのは
だいたい良い作品ができるときですよ。
招いてしまうんだな、何か。
まあ、大きな映画館で上映されるような作品にはならない
ある意味キワモノかもしれませんが(笑)
ちょっとなかなか無いような面白い映像作品になることは間違いなさそうです。

撮影終わってから十日市の老舗洋食屋「紫苑」にて生ビール。
めちゃ「昭和」な感じで、入ったら「わー、『洋食屋さん』の匂いだ!」と、うれしくなる。
みんなでバンでも借りて巡回上映ツアーとかしたいね〜、なんて盛り上がった。

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